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デザイン思考から学ぶ、イノベーションを生む「ユーザ視点」

2019.07.04

「デザイン思考」。
ここ数年でよく耳にするようになった言葉ですが、私たちはそこから何を学ぶ事が出来るでしょうか。


デザイン思考とはデザイナーが商品やサービスデザインを行う際の思考プロセスを、ビジネスへ転用した思考法です。


この思考法が求められる背景は大きく2つあります。
1つめは、VUCAと呼ばれる不確実性が高く変化の激しい現代において、仮説検証を繰り替えすPDCA的考え方では、市場の変化にアウトプットが追い付かないため、「迅速に変化しながらアウトプットを生み出す考え方」が求められているという事です。
2つめは、モノや商品があふれる今の市場で、「ユーザに選んでもらうようなアウトプットを出す考え方」が求められているという2点です。


デザイン思考はこの2点に沿った思考法であり、以下の5つのプロセスで進めていきます。

  1. 共 感 :ユーザの行動に寄り添いながら理解し、ニーズを見つける
  2. 問題定義:共感から得たニーズをもとに、ユーザにとっての問題点を定義する
  3. 創 造 :新しい解決方法となるアイデアをたくさん生み出す
  4. 試 作 :まずはアイデアのプロトタイプを作る
  5. 検 証 :プロトタイプですぐにユーザテストを行い改善をくり返しながらアウトプットを作り上げる

この中で特に、デザイン思考ならではのポイントの1つとして「従来のマーケティングとは異なるユーザ視点」が挙げられます。


その核となるのは①「共感」のプロセスです。
このプロセスでは「ユーザの観察」と「ユーザへの共感」から洞察(インサイト)を得ることを目的とします。


「ユーザの観察」とは、ターゲットユーザの言動を徹底的に観察し、ニーズの手がかりとなる洞察(インサイト)を得ます。


手が届きにくい棚の傍に踏み台を常に置いておくなど、人は自分が置かれている不便な環境に対し、適応するための行動をとります。
このような行動は、ユーザーが環境に適応するために行う「ニーズを満たすための行動」なのです。ですが本人にとって自然で当たり前な行動であるため、普段は意識することがありません。観察する事で初めて発見できるのです。


また「ユーザへの共感」ではユーザと同じ体験をし、サービスや商品の顧客体験の中にある、言葉にできないストレスや感情、認知を感情的に理解・把握し、洞察(インサイト)を得ます。車という商品が、ユーザによって「移動手段」になったり「ステータス」になったりするように、機能的な部分だけでなく、ターゲットユーザの認知まで共感して考える事で、根源的なニーズについての洞察を得ることが可能となります。


この徹底したユーザ視点の発見や気づきが、潜在ニーズをつかみ、その後アイデア創出をする上で「アイデア出しの方向性」を決める重要な柱となることで、イノベーションが生まれます。


またこのユーザ視点によって事業をV字回復させたことで有名なのが、大阪の某テーマパークです。元CMOがその著書の中でも「自社で変えたのは『消費者視点』の一つだけ。ゲストが本当に喜ぶものと、ゲストが喜ぶだろうと作る側が思っているものは異なるのです。」と、ユーザ視点の重要性を語っています。


対して従来のマーケティングで用いられる統計データやアンケート調査では、ユーザの中である程度意識された情報を客観的に分析するため、予測できる事実の再確認となりがちなのが現状です。そのため斬新的な改良の役には立つものの、パラダイムを変化させるような画期的なアイデア、イノベーションにはこのデザイン思考がより有効なのです。


デザイン思考は「人」を中心に考えるため、商品開発に限らず、組織課題を考える場合などにも活用できます。従来のやり方を抜本的に変えて課題解決を行いたい場合など、活用してみてはいかがでしょうか。

 

 

関連するプログラムのご紹介

弊社が提供する研修プログラム「エナジード1st」では、このデザイン思考の考え方を踏まえ、下記のようなステップで「提案を実行し周りに価値をもたらす人材を育てる」プログラムです。

  • 相手になりきる(共感)
  • 問題を社会や組織にあるストレスと捉える(問題定義)
  • アイディアを発散的に考える(創造)
  • まず行動する(試作)
  • 情報を収集し、使えるモノ・サービスを探し、人を巻き込んで実現する(検証)

詳細はこちら:https://www.lswest.jp/hrd/program-search/business/detail/35

 

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