6. 今そこにある失業の危機…

ボーリングピンのセット係、アイスカッター、ネズミハンター、電話交換手。
これはかつて存在した職業です。しかし、これらの職業は既に消えてなくなってしまいました。当時は消えるなんて考えもしなかったことでしょう。それと同様に、今当たり前に存在している職業も決して安泰ではありません。
AIやIoT技術の進展に伴いオートメーション化が更に進むことから、2027年には「65%の若者が今世の中にない仕事に就く」とも言われています。(2011年 米デューク大学 キャッシー・デヴィットソンの予測)
先日、東京ビッグサイトで「AI・人口知能EXPO」が開催されたのですが、歩くスペースもないくらいの大盛況ぶりでした。AI時代は、もう「すでに始まっている」のかもしれません。
このような時代に、「企業として」また「個人として」淘汰されず生き残るためには、一体どのような力が必要なのでしょうか。
最近、若手層を中心に「主体性(自分の意見や考え方を持ち、主体的に行動する力)」を強化したいという要望が増加しています。その中で、「指示を待たず、目の前の課題を提案に変え自ら実行する力」を身に付けさせたいといった相談がありました。
我々は、主体性のレベルを4段階に設定しています。
- レベル1
- 言われたことだけやる人
- レベル2
- 課題を見つけるが、文句だけしか言えない人
- レベル3
- アイデアはあるのに、「こうしたら良いのに」しか言えない人
- レベル4
- アイデアを実行に移し、周りに価値をもたらす人
これからの時代に必要な力。
それは「自ら課題を見つけ、解法のアイデアを出し実現していく一連の力」
つまり、レベル4の人が持つ力だと思います。
ある組織に、レベル4の人を育てるための研修を行いました。この研修の特徴は、能動的に研修に参加する「アクティブラーニング型」で、「決まった正解の無い問いに対するアウトプットが中心」、また「ディスカッションを通じてアウトプットを繰り返す」ことで、周りの意見をくみ取りながら自分で考え抜く力を養います。
- 「当たり前」から課題を見つける
- 「できない理由」を「できる理由」に変える
- その人になりきって「見える世界」を想像する
その後のアンケートでは
- 当社の事業内容の広がりは、我々社員の心掛け次第だということがわかった
- 「できない理由」を「やらない理由」と捉えていたが、『克服すべき障壁』 という考えに繋がった
その時にふと、ある言葉を思い出しました。
心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。
運命が変われば人生が変わる。
「レベル4」への意識変化が全ての始まりです。
あなたの組織・部下には「レベル4」の社員が何人いますか?